直帰率と離脱率の違いをわかりやすく解説!Webマーケティング用語を正しく覚えよう
Webサイトから出ていく行為は、全部「離脱」
まず離脱からいきましょう。
離脱とは文字通り、ユーザーがWebサイトから離脱することですが、正確に言うと「セッションが終わること」を離脱と言います。
セッションについては別記事でも取り上げているので、詳しい説明はそちらを見て下さい。
離脱になるケース
①ユーザーがブラウザを閉じる
Webサイトを見ていたブラウザをユーザーが閉じると離脱になります。
ただし、同一Webサイトの複数ページをタブで開いていた場合、一つのタブを閉じただけでは離脱になりません。
②ユーザーが別のサイトに移動する
現在のサイト内にあるリンクをクリックしたり、お気に入りを選択したりして、他のサイト(別ドメインのサイト)に移動した場合も離脱になります。
知っておきたい30分ルール
「別サイトに行くと離脱になる」と言いましたが、例外もあります。
それはユーザーが移動したサイトから30分以内に戻ってきた場合です。
例えば、サイトAを見ていたユーザーがいったんサイトBに移動し、その後30分以内にブラウザの「戻る」ボタンでサイトAに戻ってきたとします。
ユーザーがそのままサイトAの閲覧を続ければ、セッションは続いたものと見なされ、サイトBへの移動は離脱にはカウントされません。
この考え方を俗に「30分ルール」と呼びます。
離脱数はページ単位で計測する
離脱数はページ単位で数えます。
例えば「sample.htmlの離脱数」といった具合です。サイト全体での離脱数は通常考えません。
なぜなら、全ての離脱数=セッション数だからです。
セッションと同じだけ離脱は行われる(永遠に離脱しないセッションはありえない)ので、サイト全体の離脱数は考える必要がないのです。
「離脱数」と聞いたら「どのページのことだろう」と考えるようにしましょう。
離脱率の計算方法
離脱率は「離脱数をページビュー数で割って100をかける」で算出します。
例えば、あるページのページビュー数が100だったとしましょう。
そのうち25ページビューが離脱につながり、残り75ページビューがサイト内の他のページへ移動したとします。
この場合の離脱率は25%になります。
離脱率も離脱数同様、ページ単位の指標です。
Googleアナリティクスで離脱数・離脱率を調べる方法
ここでは、従来版のGoogleアナリティクス(ユニバーサルアナリティクス)での方法を紹介します。
画面左のメニューから「行動」→「サイトコンテンツ」→「離脱ページ」と進みます。
すると、以下のような離脱情報を集めたレポートが表示されます。
離脱率が高い原因と解決方法
離脱率が高い原因として考えられるのは、主に次のようなものです。
①ナビゲーションが分かりにくい
ユーザーが、次にどこに進めばいいのかが分からない場合、離脱につながる可能性があります。
特に「お申込み」や「お問合せ」といったコンバージョンにつながるボタンや、グローバルナビゲーションへは簡単にアクセスできるようにしておきましょう。
また、「パンくずリスト」を設置して、ユーザーの現在位置を分かりやすくすることも大切です。
②何をすべきかが分からない
次にどのページを見ればいいのか。自分にとって役立つ情報がどこにあるのか。こういったことが分からない場合も離脱につながりやすいです。
「このページをご覧になった方は、このページを見てます」や「人気記事(商品)ランキング」など、ユーザーに次の行動を積極的に促すことが大切です。
③期待していたコンテンツが無かった
検索結果画面をクリックして訪問したが、期待していたのと異なる場合もユーザーは離脱します。
そういう場合は、こちらが予想していないキーワードでユーザーが検索している可能性が高いです。
検索キーワードが掲載されているGoogleサーチコンソールを見て、そういったキーワードが無いか確認しましょう。
該当するコンテンツが無い場合は、もちろん準備した方がいいです。
他にもありますが、ユーザーが離脱する原因は、だいたいこの3つです。離脱率の高いページを中心に、改善するようにしましょう。
直帰は離脱の一部:離脱と直帰の違い
「直帰」とは、ユーザーが1ページめで離脱することです。
先にも書いた通り、ユーザーがサイトから出ていく行為は全て「離脱」です。その中で1ページめで出ていく離脱が一番困る離脱です。
そのため、その離脱だけ「直帰」という別名をつけた、と考えて下さい。
図にすると下のような感じです。
つまり直帰は離脱の一形態というわけです。
直帰率の計算方法
直帰率は直帰数を閲覧開始数(ランディングページになった数)で割って100をかけて算出します。
例えばトップページが100回ランディングページになった場合、50セッションが2ページめへ進まずに離脱したら、直帰率は50%になります。
Googleアナリティクスで直帰率を調べる方法
画面左のメニューから「行動」→「サイトコンテンツ」→「ランディングページ」と進みます。
すると、ランディングページレポートが表示されます。
この中の「直帰率」で調べることができます。
直帰率は何%以上だと改善すべきか
この質問には決まった答えはありません。Webサイトの種類や目的にもよるからです。
社内で「◎%以上になったら改善する」と決めてもいいですが、そういうことをしているのを聞いたことはありません。
一律に「何%以上で改善する」と決めるのではなく、次のやり方で直帰率を改善するようにしましょう。
どのページの直帰率を改善すべきか
つい「直帰率の高いページから改善しよう」と考えがちですが、これは正しくありません。
なぜなら、直帰率が高くてもページビュー数が低いページも多いからです。
月に2~3回しか見られないようなページを改善しても、効果は期待しにくいです。
優先して直帰率を改善するページは「直帰率が高く、セッション数もそれなりにあるページ」でないといけません。
そのページは、次のやり方で割り出して下さい。
- Googleアナリティクスのランディングページレポートを表示します
- 「直帰率」と書いてある部分をクリックします
- 「並べ替えの種類」を「デフォルト」から「加重」にします
こうすると、セッション数を加味してGoogleアナリティクスが優先順位を教えてくれます。
基本的に、この掲載順で改善するのが効率的でしょう。
直帰率が高い原因と解決方法
直帰率が高い原因も、離脱率が高い原因とほぼ同じです。
それに加えて、直帰率の場合、ページの表示速度が遅いことも大きく影響します。特にモバイル端末で見たときに遅いと、ユーザーはすぐ直帰してしまいます。
自分のサイトの表示速度はPage Speed Insightsで無料で調べることができます。
Page Speed InsightsはGoogleが提供しているページ速度を測るためのツールです。使い方は非常に簡単で、調べたいページのURLを入力するだけです。
ページ速度を点数で表示してくれますが、50点以上であれば大きな問題はありません(計測する度に値が上下します)。
また、少し専門的になりますが、どのように改善すればいいかのアドバイスも出してくれます。
経験上、ほとんどのケースでは、画像データが最も速度遅延に影響しています。まず画像データを削減することから初めても良いでしょう。
改善方法が分からない場合は
「サイトの読込速度を速くしたいが、方法が分からない」
そんな時はヨロコビームへ、ぜひご連絡下さい。
サイトを改善するほか、改善施策についてアドバイスさせて頂きます。また今後、自社内で改善できるよう研修プランもご用意しています。
直帰率改善のためにも、ぜひご検討下さい。
Webマーケティングの分野でよく出てくる用語に「直帰(率)」と「離脱(率)」があります。
似てる用語なので正確な違いを理解しないまま使ってる、という方も多いかもしれません。
この記事は「直帰(率)と離脱(率)の違いをちゃんと理解したい」と思っている方に向けて書きました。
どこよりも分かりやすく解説したつもりです。
途中で離脱せず、最後まで読んで下さいね。