Web集客ツールはこの3つだけでOK!BtoBマーケティングはここから始めよう
Web集客ツール1:最初に用意すべきはGoogleアナリティクス
Googleアナリティクスはご存知の方も多いと思います。
Googleが提供しているWeb解析ツールですね。すでに設置済みという方も多いのではないでしょうか。
2020年に新しいバージョン「Googleアナリティクス 4 プロパティ(GA4)」が登場し、この記事を書いている2021年現在は従来版(ユニバーサルアナリティクス)とGA4が両方使われている状態です。
今後、徐々にGA4にシフトしていくと思われますが、ここでは
- Googleアナリティクスの基本的な話
- GA4について2021年現在、知っておくべきこと
の2点についてお伝えします。
その後でGoogleアナリティクスと一緒に使われるGoogleサーチコンソールについて解説しますね。
Googleアナリティクスの基本的な話
ここは、Googleアナリティクス初心者の方に向けた内容を書きます。
「そういう話はいらない」という方は、次の「GA4について2021年現在、知っておくべきこと」にスキップして下さいね。
Googleアナリティクスって何をするもの?
Googleアナリティクスは「ユーザーがあなたのWebサイトをどのように使っているか」を教えてくれるツールです。
例えば
- どんな人が来ているのか
- どこから来ているのか
- どのページを見ているのか
- 商品を買っているのか
といったことです。
さらに、そうしたデータを元にしてWebサイトを分析してくれる機能も備えています。
Googleアナリティクスが動くしくみ
Googleアナリティクスを利用するには、Googleアカウント(Gメールアドレス)が必要です。
それを使ってGoogleアナリティクスのページにログインし、そこで自社のWebサイトを登録します。
すると「トラッキングコード」と呼ばれるコード(ここでは短いJavaScriptプログラムのこと)が表示されるので、それを計測したい全ページに貼り付けます。
こうすると、ユーザーがWebサーバー(Webサイトのデータが保存されているところ)からWebページを呼び出す度に、トラッキングコードが読み込まれます。
ブラウザに読み込まれたコードが「ヒット」と呼ばれる信号をGoogleアナリティクスのサーバーに送り、そこでユーザーの動きを記録する仕組みになっています。
Googleタグマネージャーを使う場合
Googleタグマネージャーとは、Googleアナリティクスのコードや広告用のタグ(これも短いプログラムのようなもの)を一元管理するツールです。
先ほど「トラッキングコードを貼り付ける」と書いたのですが、実際には一つ一つのページに、いろんな計測用のコードを貼っていると大変です。
そこで、各ページには、予めタグマネージャーのコードだけを設置し、タグマネージャーで全てのタグ(コード)をまとめてしようと言うわけです。
BtoBサイトを運営されている会社では、通常Googleアナリティクスだけを使うことは少なく、他のツールや広告も使うことが多いです。
そのため、計測したい各ページに直にGoogleアナリティクスのコードを入れる(最初に説明したやり方)のではなく、タグマネージャーを使うことが一般的です。
WordPressを使う場合
Googleアナリティクスの設置が最も簡単なのがWordPressです。
Site Kitと呼ばれるGoogle純正のプラグインや、「All in One SEO Pack」といったSEO用プラグインをインストールすると、先ほどのトラッキングコードがすぐ設置できるようになっています。
個人的にはSite Kitを使う方法がお勧めです。
これを使うとGoogleアナリティクスだけでなく、サーチコンソール等のGoogle関連のサービスを一括でサイトに接続することができるからです。
また、WordPressのテーマによってはテーマの機能としてGoogleアナリティクスのコードを埋め込む箇所が備わっているものもあります。
Googleアナリティクスは有料版もある
月100万円以上かかると言われる有料版は「Googleアナリティクス360」と呼ばれています。
BtoBビジネスでGoogleアナリティクスを使ってる会社は、有料版を使っているところも多いです。
私の経験から言うと、中堅規模以上の法人は有料版を契約されている印象です。
無料版と有料版の主な違い
無料版 | 有料版 | |
上限ヒット数 | 1000万ヒット/月 | 10億ヒット/月 |
プロパティあたりのビュー数 | 最大200個 | 最大400個 |
カスタム指標上限 | 20個 | 200個 |
他にも有料版だと「非サンプリングデータ」と呼ばれる加工前のデータが入手できたり、BigQueryと連携して機械学習(AI)による分析もできます(これらはGA4では無料版でも可能)。
さらに有料版では、認定パートナー企業等によるサポートがつきます。
これからWeb集客を始める場合は、無料版から利用されると思いますが、有料版があることは知っておきましょう。
GA4について2021年現在、知っておくべきこと
2021年現在、すでに新しくGoogleアナリティクスを設置すると、GA4が設定されるようになっています。
いずれ従来版のGoogleアナリティクスは廃止され、GA4に置き換わるのかもしれませんが、今は(前にも書いた通り)両方のバージョンが平行して使われている状況です。
それを踏まえて、今知っておくべきことをまとめました。
1.GA4は、Googleアナリティクスの全く新しいバージョン
Googleアナリティクスは、2005年のリリース以降、何度もアップデートを重ねてきました。
しかし、2020年に発表されたGoogleアナリティクス4プロパティ(GA4)は、従来のGoogleアナリティクスを再設計した完全な新バージョンです。
そのため
- 従来からのユーザーも新規に設置しないといけない
- 従来版のデータをそのまま引き継いで使うことができない
- メニューや用語の意味が大幅に変わっていて、従来のユーザーも学習しなおす必要がある
- 機能がメニューが変化しており、こういう状態がしばらく続く可能性がある
といったことを押さえておく必要があります。
2.従来版(ユニバーサルアナリティクス)を使っている場合でも、GA4の設定だけはしておいた方がいい
その理由は「いずれGA4に一本化される可能性があるから」ですが、その時に従来版でのデータが引き継げるようにはならないと思います。
2つのGoogleアナリティクスは、根本から違うものだからです(細かい説明はここでは省略)。
そのため、今からGA4にもデータを溜めておかないと、GA4だけになった時に過去のデータが全く無い、ということになりかねません。
「まだ社内では従来版をメインで使っている」という方も、設置だけはしておきましょう。
3.慌てて本格移行する必要はない
GA4はアップデートを重ねており、まだまだ進化途上です。
そのため「従来版では使えていた機能が用意されていない」部分もあります。
2021年現在、本格移行しても結局は一部の機能で従来版を使う必要があったりします。
またGA4は従来版との差が大きく、これまでGoogleアナリティクスに親しんできた人ほど、慣れるのに時間もかかるでしょう。
そのため、慌てて移行する必要は全くありません。
「すでに完全移行している」という会社もあるようですが、少しずつ慣らしていけば十分です。
Web集客ツール2:Googleサーチコンソールは検索キーワードを知るのに必須
Googleサーチコンソール(以下サーチコンソール)も、Googleアナリティクス同様、Googleが提供している無料のツールです。
Googleアナリティクスと一緒に使いますが、違いが最初分からないと思うので、以下にまとめました。
Googleアナリティクス | ユーザーがWebサイトをどのように利用しているかを教えてくれる |
Googleサーチコンソール | GoogleがWebサイトをどのように評価しているかを教えてくれる ユーザーが使っている検索キーワードを教えてくれる |
他にも、ページが正しくGoogleに認識されているか教えてくれたりします。
頻繁には使いませんが、別のドメインに引っ越した(A.comからB.co.jpへ移管した等)場合に、旧ドメインでの評価を引き着いてくれたりもします(申請が必要)。
あと、これは意外と知られていないのですが、新しいページを作った後で、それをGoogleに通知することもできます。
これをすることで、Googleの検索結果に少し早く表示される可能性があります。
Web集客ツール3:競合他社分析ツール
競合他社分析ツールというのは、文字通りヨソの会社を分析できるツールです。
本来、Webサイトを分析するにはGoogleアナリティクス等の「自社分析ツール」を使います。
しかし、これは当然その会社の人しか見ることができません。
それに対して競合他社分析ツールは、外部から他社のサイトデータを調べることができるものです。
競合他社分析ツールでできる主なこと
ツールにもよりますが、基本的には「自然検索関係の情報が分かる」ものが一般的です。
言い換えると「広告からの流入」「SNSからの流入」といったものは分かりません(分かるものもある)。
分かるのは
- 検索エンジン経由の流入数がどれくらいあるか
- どのような検索キーワードで流入しているか
- 特定のキーワードで、検索結果の何位に入っているか
- ドメインパワー(~.com等のドメインの影響力)
といったことです。
これらを見ることで、競合他社がどういったSEO対策をしているのかが分かるほか、自社と比較することで、それぞれの強み・弱みといったことが見えてきます。
主な競合他社分析ツール
ahrefs(エイチレフス)
恐らく日本で最も使われている競合他社分析ツールです。
個人のブロガーやアフィリエイターの利用者も多く、SEO対策に必須のツールと言ってもいいでしょう。
Google以外の検索エンジンにも対応しています。
ただ、使ってみたところ日本語のYouTube検索は実態を反映していないように思います。
月間検索ボリューム(1ヶ月間でどれだけ検索されているかの値)は、以下のサイトで無料公開してくれています。
無料版なので、一つ一つしか調べられない(しかも、毎回認証を求められる)のがネックですが、ここに出てくる数字は有料版と同じです。
「少しだけ検索ボリュームを調べたい」という時にはいいと思います。
Ubersuggest(ウーバーサジェスト)
2020年頃に登場したツールです。ahrefsほどの機能はありませんが、多機能でない分。シンプルで使いやすいです(機能も徐々にアップデートしてきています)。
私もよく利用しています。
この手のツールはサブスクリプション型(定期課金)が多いんですが、Ubersuggestは買い切り型があるのも良いです。
ちなみに宅食サービスのUber(ウーバー)とは無関係です。
SEMRush(セムラッシュ)
SEOだけでなく、広告やSNSなどのデータも分かるのがSEMRush(セムラッシュ)です。
多機能ですが、ahrefsと比べても価格がそれほど高くないのも良いです。
SEO以外の機能もほしい場合は、セムラッシュがまず候補に挙がるでしょう。
Web集客ツールは必要なものから揃える
以上、どのWeb集客ツールを用意すべきか、についてお伝えしてきました。
Web集客ツールは他にも、いろいろありますが、これからWebマーケティングを行う場合は、いきなり全部揃えるのではなく、必要なものから用意すればいいかと思います。
必須なのはGoogleのツールなので、まずはそこから始めましょう。
有料ツールについては、身近にそのツールを使っている人がいれば、それを選ぶというのもアリです。
当たり前のことですが、似たツールでもユーザーインターフェース(画面構成など)が異なるので、慣れるのに身近に知っている人がいると聞けるからです。
こうしたツールは、どうしても「習得コスト」がかかります。
それをできるだけ減らすことも検討条件の一つにしてもいいでしょう。
「そういう人が全くいない」という方は、私の方で個人研修も承っていますので、ぜひご検討下さい。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
Web集客ツールとは、文字通り「Webサイトから集客するためのツール」のことです。
数も多く、明確な定義もありませんが、ここでは「私が普段実際に使っているツール」をご紹介します。
ちなみに「ツール」という言葉ですが、Web業界ではソフトやアプリ、ブラウザ上で動くサービスの総称として使われています。
なので、Web集客ツールと聞いたら「Web集客に役立つソフトやサービスのことなんだな」ぐらいに思っておいて下さい。